矯正用マウスピースが浮くと感じる時の原因と対処法

マウスピースが浮く原因は？

新しいマウスピース
交換直後のズレ

新しいマウスピースに交換した直後は、歯がまだ前の段階に完全に適合しておらず、一時的にマウスピースが浮くことがあります。これは、歯を少しずつ動かす矯正の特性上よくある現象です。装着を続け、推奨される時間を守れば、多くの場合浮きは改善されます。

計画どおりに歯が動いていない

マウスピース矯正では、歯を計画的に動かすために複数のマウスピースを使います。しかし、装着時間が不足していたり、きちんと装着できていなかった場合、歯が計画通りに動かずマウスピースが歯に合わなくなってしまうことがあります。以前問題なく装着できていたマウスピースが浮いてきた場合は矯正進行に影響を及ぼすため、早めの対処が必要です。

アライナーの順番が違う

矯正中に誤って違う順番のマウスピースを装着してしまうと、歯とマウスピースが正しく合わず、浮きが生じることがあります。マウスピースには番号が記載されているため、装着前に順番を確認することが重要です。順番の間違いが原因の場合は、すぐに正しいマウスピースに戻し、必要であれば歯科医に相談してください。

チューイーを噛んでいない

チューイーはマウスピースと歯を密着させるための補助器具です。これをしっかり噛むことを怠ると、マウスピースが浮いてしまい、矯正の効果が半減する可能性があります。新しいマウスピースに変えた際には特にチューイーを意識的に使用しましょう。

マウスピースの破損や変形

マウスピースは樹脂製のため、何らかの衝撃で割れたり、熱による変形が起きたりすることがあります。例えば、熱湯での洗浄や装着中に熱い飲み物を飲むなどの行為は、マウスピースの破損や変形のリスクが高まります。

マウスピースに
歯石が付着している

歯石は歯だけでなくマウスピースにも付着します。マウスピースの内側に歯石が付着すると、着用した際にフィット感が悪くなり浮いてしまう場合があります。1日の終わりには必ずマウスピースの内側もしっかりと洗浄しましょう。

マウスピースが浮く場合の対応法

チューイーを使用する

マウスピース矯正中に「浮いている」と感じた場合、まずはアライナーチューイーをしっかり使用することが大切です。チューイーはマウスピースを歯にしっかりと密着させるための道具で、噛むことで浮きを徐々に改善できます。特に新しいマウスピースに交換したばかりのときや、歯の隙間が気になるときに有効です。1日数回、一定時間使用することで、マウスピースが歯にしっかりフィットします。

十分な装着時間を確保する

マウスピース矯正では、装着時間が非常に重要です。1日の装着時間が目安の20〜22時間に満たない場合、歯が計画通りに動かず、結果としてマウスピースが浮いてしまう原因になります。食事や歯磨きなどの短時間の外出時以外は、できるだけ装着を続けることが大切です。

改善しなければ歯科医院へ

チューイーを使用しても浮きが改善しない、または十分な装着時間を確保してもマウスピースが浮く場合は、歯科医院に相談しましょう。浮いた状態を放置すると矯正の計画に支障をきたし、治療期間が延びる可能性があります。

マウスピースが
変形してしまうNG行動！

熱湯で洗浄する

マウスピース矯正で使用するマウスピースは、特殊なプラスチック素材で作られています。熱湯で洗浄すると、変形してしまい、歯に正しく装着できなくなる可能性があります。マウスピースが浮いて治療計画にも悪影響が及ぶため、熱湯での洗浄はNGです。

装着したまま熱い飲み物を飲む

マウスピースを装着したまま熱い飲み物を飲む場合もマウスピースが熱で変形する可能性があります。マウスピース着用中は40度以下のぬるいお湯を飲むだけに留めましょう。もし熱い飲み物を飲むときはマウスピースを外してください。

かみ締め・歯ぎしりをする

かみ締めや歯ぎしりが頻繁に起きると、マウスピースに歪みや割れが生じることがあります。無理な力をかけないように注意しましょう。

外した状態で噛む・折り曲げる

マウスピースを外した状態でマウスピースを噛んだり無理に折り曲げたりするとマウスピースが変形してしまいます。外したマウスピースは専用ケースで保管し、丁寧に扱いましょう。

着けたまま喫煙する

マウスピースを装着したまま喫煙すると、タバコの熱で変形する可能性があります。喫煙はマウスピースを外してからおこなうようにしましょう。